映画『IT/イット2』続編トリビア・小ネタ15選!知ったらもっと楽しくなるよ。

まいど!
前回は本作のネタバレ感想をつづりましたが、今回は知って楽しいトリビア(小ネタ)を15連発で紹介したいと思います。
ネタバレ全開モードですのでご注意を。
では、いってみよう!
1.あの子役がカメオ出演
みなさん、写真にうつる少年が誰だかわかりますでしょうか。
彼は、1990年TVミニシリーズ『IT』における子ども時代のベンです。こちらの記事でも紹介しておりますが、当時この役を演じたのが俳優のブランドン・クレイン。
その彼がなんと、本作にカメオ出演しております。どこかというと・・・イケメン建築家に成長した大人のベンがテレビ電話で重役会議をしているシーンです。クレインはテレビ電話の向こう側にいる同僚役で登場。
これはファンにとっては心踊るカメオ出演ですね♪ちなみにわたくし、TVミニシリーズを観たのに全く気づかず。
2. 有名監督のあの人も・・・
大人になったビルが、脚本家として『Attic Room』という映画の撮影現場へ赴くシーンがあります。ここで監督役で出てくる人物が、ピーター・ボグダノヴィッチ。実生活でも数々の作品の監督を務め、『ラスト・ショー(1971年)』ではアカデミー監督賞にもノミネートされたお方です。
でもなぜ彼がカメオ出演?
第一に本作監督のムスキエティが、ボグダノヴィッチが監督した映画『ペーパー・ムーン(1973)』の大ファンだったから、とインタビューで語っています。(他の作品では『マスク(1984)』もおすすめです♡)
そして興味深いのが、原作者キングと彼のつながり。キングの小説『リーシーの物語』に登場する人物スコットが、なんと上述の『ラスト・ショー』をよく観ているんだとか(なんだかすごいな)。
3. カメオ出演オンパレード
そして、忘れてはならないカメオ出演が!みんな大好きムスキエティ監督と(知らんけど)、原作者のスティーブン・キングです。これは分かりやすかったので、気づいた方も多いことでしょう。
◎ムスキエティ監督:薬局で薬をもらうエディーの後方で、商品を探している人物役。
◎キング:ビルが愛車シルバーを発見したアンティークショップの店主役。ニール・ヤングのTシャツを着ている。
実はキングのカメオ出演シーンには、彼自身の作品のオマージュも散りばめられているのです。まず、カウンターの上方に飾られたナンバープレート「CQB241」。これはキング原作『クリスティーン(1983)』に登場する車、1958年型の真っ赤なプリムス・フューリーのものと完全一致。
(ちなみに原作『IT』においては、ヘンリーが施設から逃亡する時に使われる車としても登場しています)
しかも、ビルが愛車シルバーを買い戻す際に支払った金額300ドルは、クリスティーンの販売価格と同じとな。シビれる〜!
と、ここで忘れてならないのが、キング演じる店主がビルの小説の「ラストが気に入らない 」と言い放ち、ビルも苦笑いなシーン。このシーンのみならず、劇中でビルはいろんな人から繰り返し同じことを告げらることに、みなさんも気付くはずです(段々かわいそうになってくるんだな)。
実はこれ、ホラー小説界の頂点に君臨するキング自身が、これまでに世間から数知れず受けてきた批評の言葉なんですよね♪ビルと自分自身を重ね、あえて自らをネタにするユーモアさにはクスッとしてしまいました(同情して欲しかったのかな)。
4. Mrs.Kersh
原作、TVシリーズ、本作においても異様な存在感を放つババ・・・おばあちゃま、Mrs.Kersh。
彼女を演じたのは、ジョアン・グレッグソン。なんと御歳86歳(お世辞抜きにすごい)!役者歴58年の大ベテランの彼女ですがこれまで大きなヒットはなく、ホラー映画もヌード♡も初挑戦だったとのこと。
予告の時点でものすごい注目を集めた彼女は、オーディションでもその存在感を発揮し、ムスキエティ監督も起用を決断するのは容易だったそうです。そしてあの不気味な数秒間のフリーズは編集でもなんでもなく、正真正銘の演技だそうですよ(たまげた)。
そして実は彼女、キングのTVミニシリーズドラマ『悪魔の嵐(1999)』(※キングがドラマ用にと書き下ろした物語)に出演していた経歴があります。彼女はMrs.Kershの役をどうしても獲得したかったとインタビューで語っていたので、年月を経て再びキング作品に携わることができて本当によかったですよね♪
5. あの二人が・・・?
みなさん、前作で異様な存在感を放っていたエディのママを覚えていますか?見た目のインパクトもさることながら、息子への溺愛ぶりもいっちゃってるあのお方。
この役を演じたのは、女優のモリー・アトキンソン。本作ではエディママは登場しませんが、エディの妻マイラがちらっと登場します。
僅かな登場にも関わらず、「エディママにそっくり!」ということで劇場もザワっ。が、それもそのはず。妻マイラを演じたのもアトキンソンなんですよ〜というオチでした。
原作でも“二人は姉妹のようだ”という描写があるので、エディが結婚相手に選んだ女性が母親似、という重要ポイントをおさえたナイスな配役ですね。
6. あの名作のオマージュ
“IT”が亡くなったスタンリーの姿を利用し、ミニ冷蔵庫から不気味に登場するシーンでのこと。
次第にスタンリーの頭から足が生え、“IT”は蜘蛛のような怪物へと姿を変えるとルーザーズのみんなに襲いかかります。
そこでリッチーがポツリ。
「You’ve gotta be f—ing kidding me 」
この場面は、 ジョン・カーペンター監督のSFホラー最高傑作映画と称される『遊星からの物体X(1982年)』のオマージュとされています。こちらの映画の原題は『The Thing』で、南極基地に謎の宇宙生物が侵略してくるという物語です。
その原題のとおり、劇中で宇宙生物は“The Thing(それ)”という呼ばれ方をしており、これは本作の“IT(それ)”も同様。リッチーのセリフもそっくりそのままなので、おっ!とわかりやすいオマージュとなっています。
7. メグ・ライアンを探せ!
リッチーが昔の大切な思い出を取り戻すために、廃墟となった映画館(アーケード)を再び訪れるシーンがあります。
立っているリッチーの後ろの壁に注目すると、1998年公開映画『ユー・ガット・メール』のポスターが!この作品は、メグ・ライアンとトム・ハンクスが主演を果たし人気を得たラブコメです。
実はこの時点で、メグ様は本作2度目の登場。1度目は映画冒頭。ゲイのエイドリアンが不良らに襲撃されるシーンで、“Meg Ryan called. She wants her wig back”と言っているのが確認できます。
8. 80年代がてんこ盛り
ルーザーズ・クラブは思い出の地下クラブハウスへ。そこで子ども時代のフラッシュバックの場面へと導かれるのですが、ここでも80年代カルチャーが垣間見れます。LOVE80’s ♡
1986年にリリースされ大ヒットとなった、カメオの一曲『Word Up!』が流れ・・・
今でも根強いファンがいる(筆者も大好物)米ホラー映画『ロストボーイ(1987)』のポスターや、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でお馴染み、マイケル・J・フォックスが1987年に表紙を飾った雑誌『ローリング・ストーン』なんかも発見できます。
前述のリッチーの映画館でのフラッシュバックシーンでは、80年代を代表するゲーム『ストリート・ファイター』まで登場し、まさに80年代てんこ盛り♪アーケードに登場したのは1991年なのでちょっと違いますが、『ストⅡ』で遊んだ筆者もつい懐かしくなる場面でした。
9.あの名言も登場
上は1990年TVミニシリーズでも有名な「Kiss me fat booooy! 」シーンです。本作でこのシーンが登場するのを待ち望んでいたファンも多かったわけですが、アレンジされてきちんと登場しておりました。本作では、ペニーワイズに追いかけられたベンがロッカーに逃げ込むシーンで確認できます。
ちなみに、ベンのロッカーに貼られてるポスターも、80年代に流行った米5人組ボーイバンド『New Kids on the Block』のものですよ〜!
10.排水溝
悪役ヘンリーがいる精神病施設で、あるテレビ番組が流れています。それは、トムとジェリーの第35話『仲良し同盟(The Truce Hurts)』。
このストーリーでは、排水口にステーキが流されてしまうというシーンが登場します。これは言わずもがな、ビルがジョージーに作ってあげた船が排水口に流されてしまう場面と重なりますね。ぜひ、みなさんも本編でも見つけてみてくだされ。
11. 懐かしの・・・
ビルが少年ディーンを追いかけて、ビックリハウスへと入っていくシーン。ここでカラフルな振り子ピエロが行く手を阻むのですが、このピエロが1990年TVシリーズでティム・カリーが演じたペニーワイズにそっくり。
ほらね・・・
ティム・カリーの演じたペニーワイズは、やはりリアルで不気味です(=すき)。当時、彼が原因でどれだけの人がトラウマを抱えることになったのであろうか、想像に難くない。
12. 足のない少女
みなさんは上の写真の場面を覚えていますか?
前作でニーボルト通りにある井戸の家(廃墟)に突撃した際、ビルとリッチーの目の前に現れた3つの扉。
各扉には「怖くない」「怖い」「とっても怖い」と書かれており、二人が「怖くない」の扉を開けると下半身がない少女が吊るされていた、あの愉快な場面です。一体足はどこなんだよ〜!と恐怖におののくリッチーが懐かしいですね。
その3つの扉が、本作ではリッチーとエディの前にまたもや出現するのですが、前回の教訓からか「とっても怖い」と書かれた扉を先に選びます。
しかしそこには、スキップする少女の足が・・・
というわけで、前作でリッチーが投げかけた「一体足はどこなんだよ〜!」という疑問に答える形で、きちんと足だけ登場するという丁寧なオチが待っていました(拍手)。
と、ここでは終わらず二人は次に「怖くない」と書かれた扉を開けます。そこにはなんとも可愛いらしいポメラニアンが!思わず「Cute♡」と笑みをこぼし、しまいにはお座りまでさせちゃう二人ですが、次の瞬間ポメラニアンは大きな犬の怪物に姿を変え二人に吠えかかってきます。
実は、このシーンでのリッチーとエディのやり取りは即興なんですって(参照インタビュー)。怪物化したポメラニアンに関しては、どこか前述の『The Thing』に登場した犬とも重なる気がしますが、真実はいかに。
13. The Shining
はい、きました!『シャイニング』!
キング原作、スタンリー・キューブリックが映画化した1980年の超傑作ホラーですね。本作でもそんな『シャイニング』のオマージュが見受けられます。
まずは、べバリーが血の海となったトイレに閉じ込められるシーンにて。複数もの顔が順番にドアをこじ開けようとするのですが、その内の一人が「Here’s Johnny!」というセリフを口にします。これは『シャイニング』において、あまりにも有名なセリフです。
そして本作で、大量の水が流れてくるショットがちらっと登場するのですが、これも『シャイニング』の有名なシーン“エレベーターから大量の血が溢れ出し血の海と化す”を彷彿とさせるものでした。そもそも、べバリーが閉じ込められたトイレの個室も血の海でしたね。
ひょえ〜
シャイニング絡みでもう一つ。
ビルが助けようとした少年ディーン。彼の持っているスケボーの裏側のデザインにご注目ください。『シャイニング』の舞台オーバールック・ホテルに敷かれているカーペットの柄にそっくり・・・(って小さくて見えない)。
どうでもいいですが、この柄のカーペットが欲しいです。
14. ルーザーズ・クラブの成長
前作の公開から2年の歳月を経て公開された本作。かつてのルーザーズの子供たちの何人かは、この2年で身長が急激に伸びたり容姿にも大きな変化を迎えました。
よって、大人メインの物語の本作でも回想においてルーザーズの子供たちが登場する場面があるため、制作側は不自然に見えないように編集で彼らの容姿や声に手を加える必要に迫られます。これはホラー映画では初の試み。
結果、べバリー役のソフィア・リリスはそこまで編集が必要でなかったようですが、リッチー役のフィン・ヴォルフハルトは成長が著しく(『ストレンジャー・シングス』をご覧の方はご存知ですね)、相当なディエイジング編集が施されたようです。
ちなみに筆者は全く気付かず、節穴の目を持つことが証明されました。
男子メンバーは声変りもしたので、なんと、撮影の時に声を高めに出すよう指示を受けたのだとか(ずいぶんと古典的)。でもやっぱりそれだけでは留まらず、エフェクトをかけて前作での子役の声に近づけたそうですよ。
15. ビルの書斎
部屋で『A History of Old Derry』を読んでいたビルが、マイクからの電話を受け取るエンディング。
実はこの場面で映る部屋が、キング小説の名作『スタンド・バイ・ミー(1986)』のエンディングで主人公ゴーディがいる部屋とよく似ています。そしてそのエンディングでは、作家のゴーディが物語をパソコンに打ち込む姿が映し出されます。
ゴーディ、ビル共に作家として、同じような部屋で物語のエンディングを迎えることに、両作品の繋がりを見ずにはいられません。こういった細かい部分に目を向けると、新たな発見があって楽しいですよね。
■ まとめ ■
いかがでしたでしょうか?
ほんの少しの発見で、もっと映画が楽しくなる!
最後まで読んでいただき、どうも有難うございました。他の記事もお暇つぶしにでもどうぞ〜♡
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