《海外の犬事情ってどうなの?》こんなに違う!アメリカVS日本
アメリカに住み始めて気づいたこと、それは大抵どこの家庭でも犬を飼っていること。
かくいう私もアメリカに来てから、柴犬1匹、猫1匹(拾い猫)を飼い始めた一人です。
そこで今回は、私自身いろいろと動物愛護について考えるきっかけにもなった『アメリカの犬事情』のお話をしたいと思います。
みなさんにとっても、日本の現状に目をむける良い機会になりますように。
■ 筆者がビックリしたアメリカの犬事情 ■
《①犬の迎え入れはアニマルシェルターから》
みなさんご存知かもしれませんが、アメリカではアニマルシェルター(動物保護施設)に直接足を運び犬と面会したうえで里親になる、というケースが非常に一般的です。私のアメリカの義家族もシェルターから雑種犬をひきとりました。そして家族の一員として、たくさんの愛情を注いでいます。
私もシェルターに実際に足を運んだことがあり、飼うならシェルターからと思っていました。結局は私がずっと幼いころから飼いたいと夢見ていた柴犬を飼うことになりましたが、その際も信頼のおけるブリーダーを通しました。
アメリカにもペットが店頭に並んでいるのをみたことはあります。ただ、日本のように「犬を飼おう!」→「ペットショップへ行こう」という発想は一般的ではありません。
私の周りでペットを飼っている人たちの入手ルートも、シェルター/ブリーダー/知人からという具合です。
お恥ずかしながら、私が日本にいたときはペットショップの現状を知らず、店頭での購入が当たり前という思考回路しか持ち合わせていませんでした。しかし、実際にアメリカで犬を飼い始めておもうことが沢山ありました。
日本ではシェルターという選択肢すらすっぽりと頭から抜けていたくらいですから。本当に無知って怖い。
日本のペットショップの劣悪環境問題も、新たな法律の改正ですこしは改善されていることを願いますが、まずは一人一人の意識改革がキーになることは間違いありません。
◎日米の実情をデータでみてみる
【アメリカ】ASPCAデータ
●年間およそ650万匹のペットがシェルターに送り込まれてくる。
(内訳:犬が330万匹、猫が320万匹。)
●年間シェルターで殺処分させられるペットの数は150万匹。
(内訳:犬が67万匹、猫が86万匹。)
●一番安楽死にちかい殺処分として静脈への薬物の注射が行われている。しかし各州によっても違うため、銃殺や感電死、そして二酸化酸素による窒息死もある。
【日本】※環境省データ(平成28年度)
●5万7386匹のペットが保健所に引き取られた。
(内訳:犬が4万1175匹、猫が7万2624匹。)
●殺処分されたペットの数は5万5998匹。
(内訳:犬が1万424匹、猫が4万5574匹。)
●一般的な殺処分方法は二酸化酸素による窒息死。安楽死とはよべない。
このデータ結果には本当に胸が痛みます。まずは一人でも多くの方が現状をしること、ですね。
《②どこでも簡単に見つけられるドッグパーク》
アメリカは、その広大な土地をいかして広々としたドッグパーク(ドッグラン)がいたる所に見受けられます。私も最近、ちがう街に引越してきたのですが、すでにドッグパークを2つ発見。犬のサイズごとにセクション分けされていて、安全面もしっかり考慮されています。(とはいえ、大型犬のセクションにもお邪魔するんですが)
日本でも東京なんかはステキなドッグパークが設置されているそうですね。ただ言っても東京・・・私の田舎ではまったく見かけません。おじいちゃんが川沿いを散歩する姿はよくみかけて癒されますが、そこではドッグパークの概念すらありません。
私がよく行くドッグパークには、犬の糞処理用ポリ袋を設置したスタンドが置いてあります。飼い主の方もそれぞれ袋を持参しているはずですが、飼い主側にとってもこういう気遣いはありがたいですし、飼い主がきちんと施設を綺麗に利用することがマナーとして根付いている証拠でもありますね。(日本もここは同じ)
ドッグパークでは、どうやって人々が犬に接しているのかが見えて勉強になります。
アメリカでは犬同士コミュニケーションをとる機会が多いからか、犬たちも本当にきちんと躾されているなという印象。飼い主も「NO!(ダメ)」「Bad boy!(悪い子)」と叱って教育している場面をよく見かけます。
犬が社会に触れる機会がおおい→飼い主の躾がたいせつになってくる→犬もマナーを覚える→人との共存がより進む、といういい流れができているような気がします。
まぁ中には、自分の犬を孫かのようにずっと抱えて話さないお年寄りの方なんかもいますが・・・愛犬を遊ばせるために連れてくるというより、仲間とおしゃべりをしにくるという人もいそうですね。
《③室内で飼うのは当たり前》
近年、日本でも室内犬は増えてきている印象があります。SNSなんかでも、室内で飼われている愛犬の写真をアップしている人々をよく目にします。
とはいえ・・・
・家のスペースが小さくて大型犬は外でしか飼えない
・犬は基本的に屋外で飼いたい
なんて人も多いはず。そもそも日本では、賃貸となるとペット禁止でないところを探すほうが難しかったりしますよね。都会なんかだとわんちゃんの鳴き声が近隣住民の迷惑にもなるから、なんてけっこう気をつかってしまう場面も多いでしょう。
アメリカはどうかというと、みなさんご想像の通りかもしれませんが、屋内で犬を飼っているケースがほとんど。賃貸にしてもペットOK(デポジットあり)が多いです。
中には犬小屋が外に設置されている家もたま〜にありますが、本当に稀だと思います。
土足文化がまだ根強いアメリカですので、たいていの人は犬が外を行ったり来たりするのにも抵抗がないのだと思います。あと、何より家がひろい。これは大きいですね。
日中は裏庭と家の中を自由に行き来し、夜には飼い主と一緒に寝る(ベッドを共有)なんて光景も珍しくありません。人によるでしょうが、本当に“家族の一員”として飼い犬をあつかっている人がとても多いように思います。犬としてというより、人間の仲間としてという意識でしょうか。
そもそも欧米人は狩猟民族で、犬とのつきあい・絆を深めてきた歴史があるから当たり前という意見もあるかもしれません。(って日本犬もそうか)でもわたしたちも根本はおんなじ人間。それじゃぁ日本人はペットを大切にしていないのか?といえば、そんなわけありません。
ここばかりは国など関係ないと思っています。もちろん日本も改善の余地だらけだと思うので、文化の違いも考慮しつつ愛犬のためにもできるかぎりの環境づくりをしていきたいところですね!
※一方・・・家で放し飼いしているため、「庭で遊ばせてるし大丈夫よ!」と犬たちもそれなりに運動できていると思っているアメリカ人の方にも会ったことがあります。せっかくドッグパークなど環境が整っていても、結局は飼い主の意識に左右されるのだと勉強になった瞬間です。
余談ですが(でも重要)、私も室内で愛犬を飼っているとはいえ、愛犬が迷子になったときのためにマイクロチップを入れています。
獣医で薦めらたのと、周囲で犬を飼っている知り合いの多くがマイクロチップを愛犬に入れており副作用は大丈夫とのことで我が愛犬にも埋め込みました。すっごく抵抗がありましたが、アメリカは犬の盗難などもありえます。またアメリカ独立記念日の日には花火がどーん!!とあちこち響くアメリカ。中にはびっくりしてパニックから逃げ出してしまう子もいるそうで、そのまま迷子になってしまうケースも多いと聞きました。
日本でも一応マイクロチップ導入が推奨されいてるそうですが、まだ人々のあいだで浸透していないようです。愛犬がそのまま迷子になって保健所行き、とならない為にもできることはしたいのはみんな同じ。
幸いマイクロチップを埋めこんだ我が家の愛犬や、知り合いのわんちゃんたちは副作用もなく元気いっぱいに暮らしております。ただマイクロチップによる癌の発症率は1%、つまり100匹に1匹はなくなる計算・・・・(※参考サイト)
そう考えると安易におすすめできません。とりあえずアメリカの現状のご報告ということで記しておきます。
《④どこでも一緒》
一番びっくりしたのが、スーパーやモール内で普通に犬を連れてあるいている人がおおいこと。リードはつけていますが、みんな大人しく飼い主によりそって歩いています。(前提として躾がなっている)
私も愛犬を連れて行きたいのですが、人様に迷惑をかけそうでまだその勇気はありません。噛んだりとかはしないんですが、まだそこは感覚がついていってません。(おくれてる?)
日本でもわんちゃんと一緒にご飯を食べられる専門のカフェなんかも増えてきましたね。ちょっとアメリカと違うと感じている点は、アメリカは犬向けというより、一般のレストランやカフェで犬同伴OKですよ〜!というところ。
もちろんアメリカは州によっても法律がちがうので一括りにはできませんが、「犬の入店もレストラン側がOKを出せばいいよ〜」ってところが多いです。飼い主がわんちゃんと一緒にテラス席でのんびりしている光景をみて、しゃれてるな〜と思う私はただの田舎者でしょうが。
あとは公共の交通機関を利用したときに、大型犬が飼い主の足下におとなしく座っているのを発見しました。日本でも電車で盲導犬をつれた方はみたことがありますが、私がみた方は盲導犬ではないわんちゃんを連れていらしたので、アメリカならではだな〜と思いました。クレートに入れるでもなく、リードで繋がれてさえいなかったり。
みんな私よりずっと賢いわ。
ただニューヨークでは地下鉄を利用するときには、愛犬をバッグの中にいれるルールがあるようです。とはいえ、普通のトートバッグにわんちゃんをポンっと入れて乗車している姿をみて、これまたアメリカだな〜と思ってしまうのでした。
これが日本、はたまた東京となると同じことはできませんよね。利用人数が多い東京の電車なんて、わんちゃんにとったら地獄以外のなにものでもなさそう。人間がぎゅうぎゅうに押し詰めされるくらいですからね。(おかげで人に挟まれて休憩する技を体得できましたが)
■ おわりに ■
以上、筆者実体験にもとづいたアメリカの犬事情についてのお話でした。
家族として迎え入れた以上、さいごまで責任をもって愛情をたっぷり注いで世話をしていきたいものですね!
今回の記事をつうじて、犬のみならずペットを飼っていらっしゃる方、検討中の方にとって今一度日本のペット事情について考える機会になれば嬉しいです。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました。
See you!!
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ども。お邪魔します・・・。
只今、ペットロス真っただ中でございまして、
保護犬サイトを見ては溜息・そして涙しています。
(処分まで〇日間とか書いてあるんだもの)
日本はペットショップでの購入が多いですね。
ま。私もショップでの出会いで購入したのですが・・・・。
今でこそ、ペット同伴可のお店が多くなりましたが、
でも日本はまだまだです。
散歩でのマナーがなっていない。
かりんとうがコロコロ。あ。失礼しました。
うちの子(男の子と女の子の2匹)女の子は散歩しても、
外でなんてしたくないわ!!!!動物じゃないのよ!的な子だったので、
散歩から帰ると猛ダッシュでトイレシートへ(笑)
それはいいとして、でも散歩しててビニール袋持たない人が多い。
なんでだろ??肥料になると思ってるのかな?知らんけど(笑)
そう長くなったけど、オーストラリア行った時に各所の「こうん袋」設置してて、
大感動して持ち帰った事あります(笑)だって可愛いパッケージだったんだもの。
だからパーク内は綺麗なんだ・・・リードホルダーもあるしワンコ専用水飲み場もある
やはり海外ってスゲーーーーーと思った23歳の夏。
そしてやはりワンコを家族として迎え入れたい。
4年前に亡くなった男の子(享年15歳)は最後2年間要介護でしたが、
そろそろかなぁと心の準備はしてたもの・・・ねぇ・・・
そして、外でのアレが出来ない女の子(享年14歳)今年4月。
おっと失礼しました。暗く切ない感じになってしまいましたね。
ごめんなさい。。
寂しさを埋める為みたいで(人間の勝手な気持ち)
それだけでペットを飼う・受け入れるのは違うかもですが、
ピンと来る子が居たら、迎え入れようと思ってます。
CHIさん、
コメントありがとうございます。
CHIさん、辛かったですね・・・。自身も犬と猫と暮らしている身として、CHIさんにとってわんちゃんが如何に大きな存在だったか思うと、とっても悲しい気持ちでいっぱいになります。大事な家族ですもんね。残された方は辛いですが・・・ワンちゃんたち今頃お空で再会して、仲良く一緒に遊んでいると思います。私も時折、愛犬&愛猫の死をふと考えることがあり、そのたびに失う恐怖を感じるものです。命あるもの必ず死が訪れるのは我々も同じですが、限りある人生の中で共に過ごせたという事、これはとても幸せなことですよね。とはいえ、今は辛くて悲しい毎日だと思います。無理はせず、ゆっくり元気を取り戻していってくださいね。ワンちゃんたちも見守ってくれているはずです。
そしてまた時がきたら、新しい家族を迎えてあげてくださいね。私も今度はシェルターにも足を運んでみようと思っています。お互い、ベストな選択ができるといいですね!今は、CHIさんあまり無理しないでくださいね・・・!