映画『ストレンジャーズ 戦慄の訪問者』ネタバレ感想&あらすじ
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みなさん、こんにちは。
今回は、2008年公開の米ホラー映画『ストレンジャーズ 戦慄の訪問者(原題:The Strangers)』の、簡単なあらすじ&ネタバレ感想を。
それにしても長いな、邦題。
ちなみにこの映画、2018年に続編が公開となりました〜!
こちらの記事で続編のあらすじ&感想を綴っていますので、よければ覗いてみてくださいね。
では早速、おさらいも兼ねて書いてみますね。
■ 簡単なあらすじ ■
恋人のジェームズ(スコット・スピードマン)とクリスティン(リヴ・タイラー)は、友人の結婚式に出席した後、ジェームズの別荘へと向かう。
市街地からとおく離れた別荘の周囲は、大きな木々に囲まれ、人影もない。
真夜中の別荘で、疲れきった面持ちで二人は時をすごす。
そうして午前4時を過ぎたころ、とつぜん玄関のドアをノックする者が現れ、おそるおそるドアを開ける二人。
そこに立っていたのは、人を探している様子の1人の女性であった。
心当たりはないと伝えドアを閉めた二人であったが、その後また彼女が再訪し・・・・
“謎の訪問者”にジェームズとクリスティンは翻弄されていく。
■ ネタバレ感想 ■
これといって出血大サービスみたいなシーンはないのですが、精神的にジワジワいたぶられるのが辛い映画でした。レコードが同じパートを繰り返すシーンも気味悪いのなんのって。頭から離れませんよ、あの音が。
ちなみにこの曲は、Gillian Welch(ジリアン・ウェルチ)という米NY出身のシンガー・ソングライターが歌う、“My First Lover ”という曲です。ずっと“quicksilver girl〜♪”というところでループされています。英語でquicksilverは水銀のことですが、移り気なという意味もあるので、儚さが感じられていい選曲だな〜と思います。
話を戻して。
ただでさえ森の中のコテージ(しかも夜中)ってだけで不気味で怖いのに、クリスティンが湯船に入るために蛇口をひねると、サビまじりの赤茶色の水が出てきたりして。勝手に「こ、これは血か・・・」と変な読みに走ったりね(私だけかしら)。
このリアルで物静かな雰囲気に、いつ、そして一体何が起こるんだろう?って終始心臓バクバクしてしまいました。
それに、ジェームズとクリスティンのあの重々しい空気。気まずくて耐えられない。
なんてったって、ジェームズのプロポーズ、見事玉砕ですからね・・・・。でも一緒に過ごす謎の夜。
クリスティンへのプロポーズが成功すると見込んで、別荘をバラやらキャンドルやらで予め飾っていたロマンティック王子、ジェームズ。そんな彼が、玉砕の後ヤケクソになってアイス頬張るシーンが切いのなんのって・・・
と同時に、
かつてアメリカのどでかい箱入りのアイスを見て衝撃を受けていた自分も、ジェームズが食べているアイスのサイズに着目しなかった時点で、「随分とアメリカンサイズに慣れてしまったもんだな〜 」と、違う意味で切なく&恐ろしくなりました。慣れってこわいです。
それにしても、クリスティンよ。プロポーズ断っておきながら「話し合おう 」は酷すぎるし、何事もなかったかのようにイチャつくのも自分勝手だわ。ジェイムズも結婚したい女にフラれて辛いとはいえ、イチャつくのもたいがいにしとき〜慰めにもならんよ(←大阪にこういうおばちゃん居た)。
なんて、そんな私こそ何様という感じですが。
それでもジェームズには、「次だ次だ〜!!」と言いたくなるほどみっともない(え)。
まぁ、どちらにしても二人の命はその夜限りであーる。
こんな人生の幕の閉じ方ってあります?
ほんと犯人のマスク3人組ニクいですね。なんてったって、これといった殺人の動機がないんですから。
「家に居たから(Because you were home)」って・・・格言風に言っても駄目よ、ブロンドマスク女子。登山家が「そこに山があるから 」とかいうのと、話が違うから。
しかも!何も「はい次あんたの番ね〜 」って感じで一人ずつ交代でジワジワ殺さんでも。そういうの一番性格わるくて嫌われるよ、本当・・・・
という感じで、頭の中でぶつぶつ1人で喋ってジワる恐怖を紛らわせておりました。
そしてジェームズとクリスティンを殺害後。
自転車で宗教冊子(モルモンかな?)を配り歩く二人の少年から、ドールフェイスの女が一部冊子をもらうあのシーン。罪人(Sinner)ですか?と少年に尋ねられて、「ときどきね(Sometimes)」と言えちゃうのが凄すぎて、口ぽかん。
「次はもっと楽にいくわよ(It’ll be easier next time)」とか言ってる時点で、あんたらもう次行く気満々ですやん。だから続編あるんですが。
まぁ、最後の最後でクリスティンがジェームズに、「愛してる(I love you)」と伝えられただけでも良かったのかもしれませんが。人生終幕の瞬間に、真実を悟るってのも虚しいものですね。愚かなる人間(←ここ最近の常用フレーズ)。
生きているうちに大切な人にはちゃんと、「ありがとう 」や「好き(愛してる)」って伝えていきたいものです。
そう、いつ何が起こってもいいように。
本当にそう心に刻み込みざるをえない、身近にありそうなリアルなホラー映画です。とくにアメリカ・・・・全家庭セキュリティ完備してるんじゃないかっていうレベルですからね。
鍵を閉めないで外出することも多々あった、田舎育ちの筆者としてはこう、胸をえぐられる想いです。生き辛さ100%な世の中って嫌ですわ。
みなさんも、くれぐれも戸締まりにはお気をつけ下さいね。ふふふ(←煽る)。
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それにしても、犯人たちが被っているマスク、不気味で怖いんですけどいい味だしてますよね。
このマスクだから怖さ倍増といっても過言ではないかも。個人的にはドールフェイスが怖いです(写真最左)。いや、ピンナップガール(右)のが怖いか・・・・
ちなみにドールフェイスの女を演じている女性が、オーストラリアのスーパーモデルとして大活躍していたジェマ・ワード。日本でもコスメ等のCMに出演したりして人気がでたので、知っている方も多いのではないでしょうか。
映画『ダークナイト』の悪役で有名となった後亡くなってしまった俳優、ヒース・レジャーが当時交際していたのが、彼女。レジャーの死にショックを受けモデル業を中断したそうですが、現在は1児の母としてシドニーでモデル復帰もしているようです。
人気絶頂のときから“Doll-like(人形のような)”とか“Elfin(エルフ/小妖精のような)”とか言われていたので、本人とマスクが相当マッチしていて良いんじゃないでしょうか。
更に話がそれまして、我が家の話になるのですが。
先日誕生日だった主人は、自分へのプレゼントにとこの映画のマスクを注文しておりました。購入したマスクは、唯一の男性メンバー=袋に穴開けたようなあのマスクです。どうやら映画に使用されたマスクを作った職人から、直接購入したそうです。普通に販売しているらしいですよ。しかも材料が少ないでしょうから、5000円。
本人大喜びですが、私は「またホラーグッズが増えるのか・・・」と、コレクション癖はないのでとほほ。
ひとまず届いたら写真あげときますね(いらないか)。
「そこで転ぶんかーい!」とホラーお決まりの転倒シーンあり、その他にも色々とおかしな点もあったのですが、それも含めた上でも私の好きな映画にランクインしました。好き嫌いは分かれるでしょうけど。
スティーブン・タイラーの娘リヴ・タイラー演じる、クリスティンの演技の中で、2度目の玄関のノック音に驚くシーンがありますが、本当にビックリしている様が感じられてとてもリアルでした。ドン!って瞬間、彼女の首には筋(?)がみえたし。
ジェームズが親友マイクを誤って射殺してしまったあの場面も、仮に自分が同じ状況にいたら、きっと反射的に撃ってしまうよなー・・・と想像できて現実味があって良かったです。
つまりは、リアル。
この一言に集約されるホラー映画でした。
■ おわりに ■
ということで、思うがままに感想を綴ってみました。
しかもこの映画、実話を基にしているとかいないとか。
ってことで、こちらの記事でそのことについて調べてみたので、良かったら見てみてくださいね。
それでは、また。
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