ジブリ『耳をすませば』は最強の英語教材だった!【あらすじ&英語セリフ】Part①
カントリーロード♪この道〜♪
ずっと〜いけば〜♪
どうも、あの頃に戻りたい・・・アラサーのLeecaです。(せつない)
私の中で、ジブリ名作1、2位を余裕で争う作品が『耳をすませば』。
初めて観たのは中学だったかしら?
『耳すま』と略す同級生が多い中、私はあえて『耳をすませば』を貫きました。(誇るとこ違う)
それでですね、実は先日ちょっとホームシックになったんですよ、私。
Leecaをよく知る日本の家族や友人は、その事実に驚くかもしれません。
アメリカ移住後、これまでに感じたことのない人生最大のホームシックに幾度かおかされた私でありますが、そんな時にはきまって好きな音楽や映画を浴びるように鑑賞する、というのが対処法のひとつになってきています。
ちょっとおセンチ(語彙チョイス古いですか)だったので、就寝前に愛してやまない『耳をすませば』英語音声ver.(字幕無し)を観ることにしました。
もう、我ながら感情移入が過ぎるなぁと思ったのが、オープニング曲が流れた時点で号泣。流石に自分で自分をそっと抱きしめたくなりましたね。
もちろん映画の終わりまで心が震えっぱなしだったんですが、映画をみながらふと思ったんです。
「この映画のセリフってかなり実用的だな・・・・」
って。
そうなんです。ジブリ作品の中でも何気ない”日常”を描いた作品だからこそ、相当使えるフレーズが盛り沢山だったのです。
最高すぎやしませんか。大好きな作品が最高の英語教材になるなんて。
やっぱり、なんでも “楽しい” が一番ですよね。
英語学習も楽しくなきゃ続きやしません。
< もくじ >
・簡単なあらすじ(ネタバレなし)
・実際にセリフで学んでみよう!(5つの表現をpick up)
・まとめ
■ 簡単なあらすじ ■
主人公は中学3年の少女、月島 雫(つきしま しずく)。
彼女の父親が市立図書館に勤めていることもあってか、雫は大の読書好き。いつも図書館に足を運んでは読みあさる日々。
そんな夏休みのある晩、自分の借りた本の図書カードに“天沢 聖司(あまさわ せいじ)”という名前をみつける。そして雫が借りる本の図書カードすべてに、彼の名前があることに気づく。
「天沢 聖司・・・どんな人だろう。素敵なな人かしら。」
(“Amasawa Seiji… What could he be like? I wonder if he’s really nice…”)
次第に、まだ見ぬ“天沢 聖司”という人物に興味を抱きはじめる雫。
—–
翌日、雫は親友の夕子(ゆうこ)と学校で待ち合わせし、「カントリーロード」の訳詞を彼女に聞かせることになっていた。その前にちょっと寄り道、と学校の図書館でとある一冊の本を借りる事に。
そして偶然か否か、その本の寄贈者の名前もまた「天沢」という人物だと知る。
またも出くわした「天沢」という人物が気になりつつも、夕子の元へ向かう雫。
肝心の「カントリーロード」の訳詞については、夕子からは好評であったが、どうも仕上がりに納得いかない雫。
夕子に別れを告げ家路につく雫であったが、夕子と座っていたベンチに先ほど借りた本を忘れたことに気づく。
急いで戻った雫の目に映ったのは、雫が借りた本を読んでいる少年。
「お前さ、コンクリートロードはやめた方がいいと思うよ。」
(Hey you… I think you should give up on “Concrete Road”.)
そう言い放ってベンチを後にする少年。
どうやら、「カントリーロード」を「コンクリートロード」とふざけて言い換えた歌詞カードを読まれてしまったようだ。
当然その少年に嫌悪を抱く雫であったが、この後幾度となくその少年に遭遇することになる。
果たして二人の運命は如何に交錯していくのか。
大切な事を想い出させてくれる、
ピュアでノスタルジックな甘酸っぱい青春ストーリー。
■ 実際にセリフで学んでみよう! ■
まず、気になっている方も多いであろう『耳をすませば』の英語タイトル。
これは『Whisper of the Heart(ウィスパー・オブ・ザ・ハート)』です。
直訳すると心のささやき・・・。
個人的にはとても素敵なタイトルだと思います。
では、実際の登場人物のセリフより使えるフレーズを見ていきましょう。
①wear out
文脈からまずは推測してみましょう。なんとなく意味が掴めるはずです。
Father: Shizuku, it’s too bad you didn’t go to Kashiwazaki too.
Shizuku: It’s OK. Being with Sis would wear me out.
wear someone outは、”to make someone extremely tired”。
つまり、「〜をものすごく疲れさせる」という意味になります。
これに従って上の文章を訳すと、
父:雫も柏崎へ行けばよかったのに。
雫:いい。お姉ちゃんとだと疲れる。
となります。
このwear outですが、日常会話でも聞く表現で以下のような使われ方もします。
「I was worn out last night.」⇒「昨晩は疲れきっていたよ。」
be動詞+worn out(”worn”は”wear”の過去分詞形)で主語が「疲れきっている」という意味です。
“tired”は単純に「疲れた」ですが、worn outはもっとこう「神経がすり減った・消耗しきった」というニュアンスがあります。ですから、誰かにこき使われた時とか、長時間に及ぶ非生産的な会議の後とか、そういう時に使いたい表現です。
———
その他、worn outには以下のような意味もあります。
「His clothes are worn out.」⇒「彼の衣服は着古されている。」
そう、「使い古した/すり切れた」という意味もあるんです。面白いですね。
②It’s a big fuss!
まずはセリフをチェック。
Mother: What? Will you need lunch?
Father: It’s OK. I’ll eat out. The library is finally switching over to bar codes,and it’s a big fuss getting ready.
単語”fuss”の発音記号は/fʌs/で、”ファス”と発音します。
意味は、「(空)騒ぎ・やきもきすること・気をもむこと」など。
よってbig fussは、「大騒ぎ」と訳すことができます。
母:あーお弁当?
父:いいよ。外食にする。我が図書館もついにバーコード化するんだよ。準備に大騒ぎさ。
ちなみに、黒線が引かれた”switching over to”は「〜へ切り替える/移行する」という意味になるので、以上のような訳になります。
———
上記セリフでのfussは名詞ですが、動詞としての「大騒ぎする」は“ make a fuss ”を使いましょう。
例文:「There’s nothing to make such a fuss about.」
⇒「こんな大騒ぎをすることは何もありはしない。」
③mess up
この“mess up”、ここアメリカでしょっちゅう耳にするスラングで、様々な意味があります。
Kousaka: Ahhhh! I messed up, didn’t I! It’s probably whoever donated it. I don’t know that kind of ancient history. Try asking one of the veteran teachers.
高坂先生:あーっ、失敗しちゃったじゃないか。寄贈した人だろう。そんな古いこと分からないよ。ベテランの先生に聞いてみな。
まず上のセリフのように、「ミスをする・とちる・取り乱す・しくじる・ドジを踏む」という意味があります。
———
その他、会話の中で「That’s messed up!(それはひどいな!)」と相手の状況に同情を示すこともできます。また、飲み過ぎて酔っぱらっている時に「I’m messed up.(ベロベロだ。)」と言うこともできます。
この”mess up”という表現は、結構使えるので覚えておいて損はないでしょう。
※ベテランの先生はそのままveteran teachersです。
④Quit the racket!
まずは下のセリフをみてみましょう。
Yuuko: Oh, REALLY! This is where you were? And you said to meet by the entrance at 11! You made me wait in the sun for 15 minutes! My freckles are going to break out again!
Shizuku: S-sorry.
Kousaka: Quit the racket! Harada, you’re too worried about your freckles.
ラケットと言えばテニスのラケットでしょう!
私もそれしか浮かばなかったんですが、実はその他にも「騒音・詐欺」といった意味もあるんです。
“Quit the racket! “ の“racket”は「騒音」という意味で、騒音(騒ぐこと)をやめる=「静かにする」と訳せます。では日本語もみてみましょう。
夕子:雫! あーもう、こんな所にいた!11時に昇降口って言ったくせに。15分も太陽の下にいさせて。またソバカスが増えちゃうじゃない!
雫:ごっ、ごめん。
高坂先生:こらこら、騒ぐな。原田は気にしすぎなんだよ、ソバカス。
黒線で引いた “My freckles are going to break out again!” も勉強になります。
“freckles”は「ソバカス(しみ)」のことで、これに「吹き出物・汗などが〉出る」という意味の“break out”がくっついて「ソバカスが出る」と訳すことができます。
“break out in a cold sweat”で「冷や汗をかく」と表現もできます。動詞“sweat”意外にもこの表現を覚えておけば、英語のバリエーションも広がって表現豊かになれますね!
⑤Gimme a break!
雫とクラスメイトの杉浦との会話よりフレーズを拾ってみましょう。
Shizuku: Shut up, already! Mr. Bench Warmer!
Sugimura: Gimme a break! I’m a regular and we made it to the fourth round!
なんとなく文脈から意味を予測できたでしょうか?
“Gimme a break” の“Gimme”は“Give me”の砕けた言い方で口語です。
そしてこのGive me a breakは、「許してくれ / 勘弁してくれ」と謝罪の時、「いい加減にしてくれ」と疎ましく感じた時、または「冗談だろ?」と呆れた時など、様々な場面で使うことができます。
では、上述の二人の会話の意味はどの意味でしょう。
雫「うるさいなあ、もう! 万年タマひろい!」
杉村「ひでえなあ。レギュラーで3回戦突破したんだぞ!」
この場合、日本語は「ひでぇなぁ。」となる訳ですが、雫の冗談めいた嫌味を制止するという意味合いがあります。
Give me a breakを直訳すれば、「休憩をくれ」。
日本語でいうと「冗談も休み休みにしてくれ」でしょうか。
個人的にMr. Bench warmer!=万年タマひろい!が最高だと思うのですが。
隙あらば主人にでも使っていきたいフレーズの一つですね。(ひどいな)
——-
もう少し“Give me a break”の例文をみてみましょう。
例文:「Can you give me a break, Sir? I really didn’t mean to do it.」
⇒「どうか見逃してもらえませんか?本当にそんなつもりはなかったんです。」
例文:「Give him a a break! He said he doesn’t have feelings for her!」
⇒「いい加減にしなよ!彼は彼女に気持ちがないって言ってるじゃない!」
なんとなくニュアンスは掴めましたか・・・?
■ ま と め ■
みなさん、いかがでしたでしょうか!
実は、今回ご紹介したフレーズ5つは映画の前半部分で出てきた表現で、もっともっと使える表現があります。
また続編を書く予定ですので、よろしければ参考にして見てくださいね♪
最後までお読みいただき、有難うございました。
Thank you!
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